アジサイ(ハイドランジア)
アジサイ(ハイドランジア)の特徴
梅雨の風物詩ともいえる日本原産の花木。花房の周囲に装飾花をつけるガクアジサイや、花のほとんどが装飾花になるアジサイ、日本のアジサイが欧米で改良され逆輸入された豪華なハイドランジア(セイヨウアジサイ)、小型種のヤマアジサイなどが出回っています。いずれも様々な改良種が存在しています。他にも装飾花のないコアジサイや夏に咲くタマアジサイ、北アメリカ原産種の改良品種‘アナベル’なども出回ります。花色は多彩で紫~ピンクと白が多く、赤や青もあります。土の酸性度によって花色が変わり、酸性に傾くほど青が強くなり、アルカリ性に傾くほど赤に近くなります。目立つ部分が装飾花なので花もち良好。卵形の葉は一枚10~15cm程度あってやや大きめ。株立ち状に育ち背丈は低めに保てます。丈夫で、日当たりの悪い環境や多湿にもよく耐えるため一般の庭はもちろん、公共の緑地にもよく植栽されています
育てやすさ:★初心者向き 丈夫な植物
日光:半日陰を好む
水やり:適量
育成環境:乾燥が苦手
寒さ:強い
季節・開花時期:5~7月
成長速度:早い 成長は早いですが、樹高が低いので管理はしやすいです
移植:落葉期・梅雨 移植は容易です。落葉樹では例外的に梅雨期も適しています
アジサイ(ハイドランジア)の育て方
薄日が差す程度の明るい半日陰で、少し湿った場所が適地です。日当たりのよい場所でも生育可能ですが乾燥させないことが条件です。かなり暗い場所でも育ちますが葉が大きくなったり徒長しやすいです。肥沃で水もちのよい土を好みます。乾燥は大の苦手なので注意します。品種の本来もつ花色に合わせて土の酸性度を調整しましょう。花色が冴えない場合、青色の品種は酸性土壌に、紅色の品種はアルカリ性土壌に傾けます
管理:枯れた花は切り取ります。夏は散水で葉裏に水をかけるとハダニや乾燥を防げます
剪定:花後・落葉期 花後に花がら摘みを兼ねて、花から2節程度おいたところで切ります。落葉期には花芽を残しつつ形を整える程度の剪定とします。花をよく咲かせるには落葉期に全体を切り詰めないことがポイント。残しておきたい花芽がない枝は任意の節の上で切り取り、さらに不要な枝を株元から切り取ります。花芽は大きいので見分けられます 。大きくなりすぎて仕立て直したいときは、落葉期に根元から1~2節上で全体を切ります。姿よく花が咲くのは2年後になります
肥料:花後や春に遅効性の肥料を与えて株を充実させます。すでに成木になっていて、土が肥沃なら特に与える必要はありません。無理に与えると枝が多数出て形が悪くなります
病害虫:梅雨にナメクジやカタツムリ。夏の乾燥期にハダニ。風通しが悪いとカイガラムシなどが発生しますが、いずれも被害は軽く、悩まされることは少ないです。アオバハゴロモは白い跡が目立つので捕殺したうえで汚れを落とします
病気は炭素病がやっかいです。葉に褐色~黒の斑点が多数できます。頻繁に発生するものではありませんが一度かかると毎年発生するので、炭素病に効く薬をまき、冬に石灰硫黄合剤を散布します。環境が悪いと、うどんこ病が発生しやすいです
上記を見ると病害虫に弱そうですが、実際には普通に育てれば悩ませれることは少なく風通しを確保すると多くの病害虫は防げます
挿し木:挿し木が容易です。写真は休眠枝ざしした苗。他に新梢ざしもできます
アジサイ(ハイドランジア)のデータ
別名:ハイドランジア
科名:ユキノシタ科
分類:落葉低木
原産地:日本、東アジア、北アメリカ
大きさ:背丈1.0~2.0m 横幅0.8~2.0m 葉10~15cm前後(対生)
主な見所:花(5~7月)