ガーデン用品屋さんの花図鑑 カシ

カシの仲間(常緑)

カシの仲間(常緑)の特徴

常緑のカシの仲間で庭木としてよく用いられるのは、やや大きくなるシラカシとアラカシ、比較的小型のウバメガシがあります。他にもアカガシ、ウラジロガシ、イチイガシなどがありますが上記3種ほど一般的ではありません(個々の説明は主な品種を参照)。シラカシは比較的寒さに強く東北以南から関東にかけて育てられます。それより西の温暖地ではアラカシがよく見られます。ウバメガシは関東以西の海岸地方に自生し葉が硬めで小さく、他種と比べて印象はだいぶ異なります。いずれの種類も花や実を楽しむというより主に生垣や風除けとして実用目的で植栽されていますが、シラカシやアラカシは自然風の庭で単植や寄せ植えにされたり、ウバメガシは刈り込みものとして用いられることもあります

育てやすさ:★★簡単 丈夫ですが、移植や根傷みに注意
日光:日当たりに関わらず幅広い環境で育つ
水やり:適量
育成環境:適湿からやや湿った土を好みますが、乾燥にも耐える
寒さ:強い ※品種により異なる
季節:周年

 

カシの仲間(常緑)の育て方

日本の山野で普通に見られるように非常に丈夫な樹木。日当たりのよい場所から日陰いずれにも耐えて生育します。水はけ水もちのよい肥沃な土の場所を好みますが、湿潤地から乾燥地まで耐えます。弱点は移植で、根付くまでが育成のポイントといえるほどです。大きくなるまで時間がかかりますが小さなポット苗から育成するか、苗木の葉や枝を切り払いほとんど棒状にして株の負担を減らしてから植栽するなど配慮が必要になります。すでに育っている庭木の移植は丁寧な根回しが必要で、細根の発生もあまりよくないため難しいです

管理:刈り込みはなるべく毎年行います。苗木や棒ガシで植えたものは2年程度は刈り込みせず枝葉を充実させます
剪定:初夏・秋 刈込に強いです。新梢が固まったら全体を刈り込み、あとは秋に飛び出し枝を切り整える程度です。徐々に枝が増えて見苦しくなったら古い枝の枝透かしを行います。比較的剪定は手間がかかります
肥料:早春に寒肥を与えますが、順調に育っているようなら無理に与える必要はありません
病害虫:害虫はハマキムシやカイガラムシ程度です。病気は風通しが悪いとうどんこ病が発生しやすくなります。黄~褐色の病斑が出る病気にかかることもあります

 

 

カシの仲間(常緑)のデータ

科名:ブナ科
分類:常緑高木~小高木
原産地:日本、東アジア
大きさ
シラカシ:背丈1.5~5m(20m) 横幅0.8~3m(8m) 葉4~12cm(互生)
アラカシ:背丈1.5~5m(20m) 横幅0.8~3m(10m) 葉7~12cm(互生)
ウバメガシ:背丈1~3m(10m) 横幅0.5~1.5m(6m) 葉3~5cm(互生)
主な見所:葉(周年)