ガーデン用品屋さんの花図鑑 ボタン

ボタン

ボタンの特徴

原種は中国原産ですが、もはや園芸品種と言っていいほど長い品種改良の歴史があり、花の大きさや豪華さ、花形の美しさから花の王と呼ばれています。春に咲く品種と冬と春の2季咲きの品種が出回っていますが、一般的な品種はほとんど春咲き種です。花は一重から万重、花色も赤~紫、白、他種との交雑で生まれた黄色花など豊富に揃います。葉は羽状複葉、株は枝が少なめの株立ち状になります。一般的に販売される苗はシャクヤクの台木に接木したものなので植え込み時に注意が必要です

育てやすさ:★★簡単 丈夫ですが暑さに少し弱い
日光:日向を好む 夏の西日は遮光した方がベター
水やり:適量
育成環境:適湿を好む
寒さ:強い
季節・開花時期:12~1月、4~5月
成長速度:普通 成長はそれほど早くありません
移植:秋 適期以外の移植はやや難しい。根を切らないよう丁寧に植えます。適期以外で植え込む場合はポット苗のものを用いるのが無難です

ボタンの育て方

苗はほとんどがシャクヤクの台木なので最初はボタン自体の根がありません。そこで接木部分(株の基部を見れば接いだ部分がわかります)から5cm程度深植えしてボタン本体の根を出させます。植え付けは夏の強い西日の当たらない日当たりよい場所を選びます。風通しもある程度確保します。肥沃で水はけと通気性のよい土を好むので、腐葉土や砂をよく混ぜた上で高植え気味にします。適した場所がない場合は周りより一段高い花壇を作りそこに植え込むといいでしょう。暑さにはやや弱く、落葉樹の下などなるべく涼しい場所を選びます。夏はほぼ休眠します。育成条件を満たしてやりさえすれば丈夫に育つので最初が肝心です

管理:花がらは必ず切り取ります。放っておくとタネをつけてしまいます
芽かきと秋に剪定を行います(下記参照)
剪定:6月(芽かき)、10月ごろ、落葉期 6月に芽かきを行います。枝の下のほうの2~3芽を残し、あとは摘み取ります。庭植えは芽かきをしなくても花は咲きますがなるべく行ったほうがよいでしょう。10月頃に混んでる枝を節芽の上で切り取ります。落葉期に芽かきした部分の芽のない枝を節芽の上で切り取ります
春に基部の台木から出るシャクヤクの枝は必ず元から切り取ります
肥料:冬季に遅効性肥料を、花後に緩効性肥料をお礼肥として与えます。肥料をしっかり効かせないと花がよく咲きません
病害虫:カイガラムシや灰色カビ病、ウドンコ病が発生することがあります。条件と管理がよければ病気の発生頻度は少ないです

ボタンのデータ

科名:ボタン科
分類:落葉低木
原産地:中国原産(園芸品種)
大きさ:背丈0.7~2.0m 横幅0.6~2.5m 葉12~25cm前後
主な見所:花(12~1月・4~5月)※寒咲き種のみ2季咲き